生死とどうやって向き合っていくのか?

フィクションとリアルの線引き

世の中に仕事は数多くあって、どれを選ぶのかは基本的には本人の自由となっています。
その中でも看護師というのは特殊なもので、人の生死に身近で関わることになるので覚悟が必要な仕事と言えます。
しかしながら、子供の頃にドラマを見て、その影響で憧れて「なろうと思った」という人も中にはいるでしょう。
看護師の資格というのはそう簡単にとれるものではありませんが、ある程度の勉強ができれば受験の資格はあります。
看護学校に進んで、勉強や実際の現場を学びつつ、最終的に資格試験で合格するのが一般的です。
研修などでリアルな現場を知って、フィクションとは違うのだと思う人もいれば、これから勤めて働き出せばテレビで見たような活躍ができると明るく考える人もいます。
どちらも間違ってはいませんが、もしもフィクションの世界だけに憧れを抱いているのなら、早めにリアルな現場を知ることが重要です。
医療業界というのは他の仕事と違って人の生き死にがかかってくるので、理想や夢、希望といったものは必要ですが、リアルを知ることもまた大事です。
あまりにもフィクションの世界を追い求めてしまうと、現実との違いが受け入れられず、最終的に違う業界への転職をしなければならないこともありえます。
そのため、子供が好きという理由で小児科の看護師を目指している人は、小児科だからこその苦労も考えておくべきでしょう。
病院に来るのは体調が悪いことが多く、中には目をそむけたくなるような病状の子や死を迎える子もいるかもしれません。
そんなとき、フィクションの世界に逃げ込むのではなく、目の前にいる子供の患者さんにまっすぐ目を向け、一緒に戦っていける心構えが必要なのです。